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放課後、颯は一輝と帰ろうとしていた。
「吉田君、君は今日から毎日放課後、私の特別授業を受ける事になっているでしょう?」
「えー?それは先生が勝手に決めて勝手に言った事でしょう。嫌で〜す。それに、他の先生はそんな事させないでしょう?」
「いえ?喜んで、吉田君に特別授業してやってくれと言ってましたが?私の様な者を待っていたらしいですよ。」
颯は、眉間に皺を寄せる。
「はぁ〜ふざけるなよ!絶対やだね!」
「嫌でも来てもらいます。」
教生は、颯の手を引く。それを抵抗する颯。
「颯、ちゃんと受けろよ!お前の為なんだぞ。」
颯は一輝に弱いので、そう言われると言うことを聞いてしまう。
「分かったよ。一輝がそういうなら。」
「じゃあな。また明日。」
「え?今日家に行ったらダメなの?」
「今日はダメというか、お前家に前より入り浸りすぎ。一人で勉強する。お前は特別授業頑張れ。」
颯は、落ち込む。
「さあ、吉田君、理科準備室で、みっちり特別授業しましょう。」
教生は、意地の悪そうな不敵な笑みを颯に向ける。
颯は、その笑みにさらにイラついたのだった。
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