第四章

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その日から、毎日颯は学校で教生と過ごすことが増えた。 颯は学校でも一輝とずっと一緒だったが、今は一輝と話は殆どせず、理科準備室に入り浸っていた。 教生の優也といる時間は、颯にとって心地のよい物だった。無理に笑う必要もないし、話もよく合う。 今まで颯は、馬鹿なフリして、一輝と唯斗に合わせていた。 それが優也といる時は馬鹿な振りをしなくていい。 そして彼とのキス。 颯は、その彼とのキスが堪らない。 だが、あっという間に2週間経ってしまった。 実習最終日、放課後の理科準備室。 優也はソファーに颯を押し倒しながら颯に軽く口付けをする。 そして颯の口が少し開くと、自身の舌を颯の口にねじ込む。互いの舌を絡ませて、歯列をなぞり、角度をかえながら長くキスをする。 だが、今日はそれだけではなく、下半身を擦り合わせながら、颯の耳殻をなぞるように舐めたり、首に舌を這わせる。 「あ、んッ」 颯は声が抑えられないでいた。 優也は首に舌を這わしてから、強く吸う。赤いキスマークが颯の首にくっきりついた。 颯は、いつも以上に目を潤ませ、肩で息をする。 「ねぇ〜、先生。今日でもう会えないの?」 優也は、颯を見下ろしながら言う。 「お前はどうしたい?」 「会いたい。先生ともっと会いたい。」 「俺もだよ。」 「なら、僕を先生の恋人にしてくれる?」 優也は、颯を愛おしそうに、頬に手を当てる。 「いいよ。ただ、お前が大学入学するまでは会わない。だけど、俺とお前は恋人だ。離れていても心は繋がっている。」 颯は嬉しそうに笑う。 「うん、分かった。」 「好きだよ、颯。」 颯は、目を見開いた後涙を流す。 「僕も優也さんが好きだよ。」 「お前が俺のいる大学に入学するのを楽しみに待っている。そして、、、」 優也は、颯の下半身に自身の下半身を擦り合わせる。 「今よりお前をもっと愛してやれる。」 颯は、顔を真っ赤にする。 そんな、颯に優也はまた深く口付けするのだった。
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