第四章

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それから一輝達は、高校卒業を迎えた。 一輝は希望の医大に合格。 颯は、日本で一番の難関大学に首席で合格。 風香は看護科の専攻科に進学。 唯斗は、家業を継いだ。 一輝と颯は、あれから話をしなくなる。 一輝の家で卒業祝のパーティを開く少し前。 "ちゃんと話をしたい。" 一輝はそう思い、颯の家に行こうと外に出た時だった。 颯は、大きめのスポーツバッグを背負って、家から出てきた。携帯で楽しそうに喋っていた颯は、一瞬だけ一輝を横目でみやる。だが、そのまま走ってどこかへ行ってしまった。 春休みも、一輝は颯と話そうと家に行くが、殆ど家にいなかった。それに、大学近くで風香と2人暮らしを始めたので、会うことが出来なかった。 このまま、颯と話をする事ができないのかと、一輝は落ち込む。 "ただ、受験勉強に集中したかっただけなんだ。颯の誤解を解きたい"
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