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怪人現る
なんてことなの、体力を消耗して動けないときに、いきなり中央の怪人と初顔合わせするなんて。しかも敵の本部に乗り込んで来るなんて最強クラスの怪人に違いないわっ。
レッドが怪人に駆け寄った。お手並み拝見、やっつけてよ!
「久し振りだな!」
「お久しぶりね~ん」
レッドと怪人はハグをした。再会を喜び合ってるの?どういうこと?
「蘇生したのか、時間がかかったなあ」
「もう塩分を取っても胃が溶けることは無くなったぞ。あの日、死んだ俺に渡してくれたカップうどん、蘇生して蛞蝓体質じゃ無くなったから食べたぞ。その時、生き返ったー、と実感したぞお」
そりゃ蘇生したんだから、生き返った心地がするに決まってるじゃない。それよりこの怪人は誰なの?もう忘れている読者さんも多いだろうから説明してよ!
2人でカップうどんを食べ始めたレッドと怪人を横目におやっさんが説明してくれた。
「ざっくり説明してやろう。手短に言うとな、レッドのカップうどんを食べて胃が溶けて死んだが蘇生した怪人だよ」
ざっくりし過ぎでわかんないよ。
「詳しくは『怪人と俺』シリーズの最初のやつを読めばわかる」
おやっさんも宣伝を始めた。
パワードスーツを片付け終わった白タイツたちも怪人に駆け寄った。
「お前たちは!軽トラのドライバーをしていた黒タイツじゃないか~」
なんで?見た目が同じタイツたちをどうやって区別してるの?
「そんなに仲良いんだから、怪人さん、私たちの仲間になりなさい!」
沙織先輩、何言ってんの?相手は悪の怪人よ。
「そうだな、君は少し緑がかった色をしてるから、グリーンとして受け入れるよ」
おやっさんまで何てこと言うの?
「い、良いのか?こんな俺を受け入れてくれるのか、嬉しいよ~ん」
怪人が仲間に加わった。あたしは話の展開についていけず、頭がクラクラしてきた。
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