54人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
首里の首輪は、
丸くて。
小さな緑色の石がはまっていて。
手で作った輪っかと同じくらいの大きさではありませんか!
まさしくさっきの男の子のおとし物と同じです。
「だけど、どうして?」
布さんは首里のまんまるの目をのぞきこみました。首里は知らん顔をして、後ろ足で、首のあたりをかきました。
「おやおや。どうやら首里の恩返し、みたいだねぇ」
秋さんはそっとつぶやいて、首里にウィンクしました。それから、交番をそうっと出ていきました。
布さんが麻子さんの手を両手ですっぽりと包み込んでいたからです。
今度こそ、手の中のあったかなものを落っことさないように。
おしまい
☆さいごまでよんでくれて、どうもありがとう!
もしも、おもしろかった!って思ってもらえたら、とってもうれしいです。
あきづき いちか
☆最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
もし少しでも楽しんでいただけたなら、この上ないしあわせです。
秋月一花
最初のコメントを投稿しよう!