7/7
54人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
 首里の首輪は、  丸くて。  小さな緑色(みどり)の石がはまっていて。  手で作った輪っかと同じくらいの大きさではありませんか!  まさしくさっきの男の子のおとし物と同じです。  「だけど、どうして?」  布さんは首里のまんまるの目をのぞきこみました。首里は知らん顔をして、後ろ足で、首のあたりをかきました。  「おやおや。どうやら首里の(おん)(がえ)し、みたいだねぇ」  秋さんはそっとつぶやいて、首里にウィンクしました。それから、交番をそうっと出ていきました。  布さんが麻子さんの手を両手ですっぽりと(つつ)み込んでいたからです。  今度こそ、手の中のあったかなものを落っことさないように。           おしまい ☆さいごまでよんでくれて、どうもありがとう! もしも、おもしろかった!って思ってもらえたら、とってもうれしいです。          あきづき いちか ☆最後まで読んでくださって、ありがとうございます。 もし少しでも楽しんでいただけたなら、この上ないしあわせです。              秋月一花
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!