第47話 サクヤを連れて王城で国王陛下から話を聞く①

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第47話 サクヤを連れて王城で国王陛下から話を聞く①

 反省したみたいなので、夕食のあとに、カイル兄様とサクヤの傷を治癒魔法で治してあげた。 「サクヤ、ルシフェル、王城に行きますよ」  カイル兄様は、仕事があるので、今回は一緒には行かない。  そして、いつも通り転移魔法で王城に転移した。 「アイリス。聞きたいことがあるというこどだったが、見知らぬ者がおるな」 「はい。お聞きしたいことと、関係がありますので連れてきました。  彼は、勇者のサクヤと言います」 「「!!」」 「はじめまして、サクヤと申します」  国王陛下とエリック宰相様は、驚かれております。  お二人は、勇者のことを知っているみたいですね。 「サクヤ殿は、勇者ということだが、スクラルド王国が魔王を倒すために昔、異世界から召喚したあの勇者ということか?」 「はい。その勇者です」 「それで、アイリスが私に聞きたいことというのは、勇者に関してなんじゃな」 「そうです。勇者がいるとルシフェルに聞いて、まず思ったことは、勇者がいるのに勇者の伝承などが、なぜ残っていないのかということでしたので、サクヤを連れて国王陛下に話を聞きに参りました」 「そうか……」 「サクヤから聞いた話によると、サクヤが召喚された勇者だと知っていた者は、王族と一部の高位貴族だけだったとのことでした。  当時の国王は、一部の者を除き、勇者を召喚した事実を隠しておいて、何か不都合があった場合などに隠蔽しやすくするためだったと思ったのですが、わかる範囲で構いませんのでお話願えませんでしょうか」  自分達では、どうにもできないから、召喚したくせに隠蔽していたとしたら、許すまじ!! 「わかった。私が知っていることは、全て話そう」  ちゃんと話してくれるみたいで、安心しました。  カイル兄様には、とめられていたけど、隠すようなら脅してでも聞き出すつもりでいましたからね。 「ところでサクヤ殿は、今までどちらにいらっしゃったのですか?」 「僕は、魔国で暮らしてました。アイリスが魔国に来たことで、一緒にこちらに戻ってきました」 「サクヤは、我と共に先代魔王を倒したのだからな。  この国に召喚されたことにより与えらた役目は、全うしたということだ」  そうそう。当時の魔王は倒したんだから文句ないよね。 「そうであったか。魔国に居たということは、ゲートを使って魔国に行ったということだな?」 「はい。当時の国王からの魔王を倒せと言われてはいましたが、魔族たちが何処にいるか、国はわかっていなかったようです。  アリステラ公爵家の事件があり、魔の森に目をつけ一人で調査していたところ洞窟の中に入って行ったら、魔国に着いていました」 「ルシフェルからの話を聞いて、アイリスたちが魔国に行っておる間に魔の森は、普通の森と変わらぬと発表してしまったのだが……サクヤ殿の話を聞く限り、もしスクラルド王国の民が洞窟に入ってしまったらまずいのではないか?」 「はい。私が魔国に行く前に入っていたら、まずかったですね。  魔国側からは、魔力がかなり高い者がいないとゲートが作動しないようになっているのに、魔の森側は、魔力関係なく誰でも魔国に行ける状態になっていたようですからね」  ちょっと待てよ。今考えるとその設定、侵略を企んでいた魔族としては、逆の方がよかったんじゃないかな?  魔国側からは、魔獣や魔物が人族を襲ったりして攻め放題。  人族側は、魔力がかなり高い者がいないと作動しないのだから。 「それは、まずいのではないか!!どうにか出来んのか?」 「言い忘れました。既に魔国側と同じに変更してあるので、魔力が高い者がいない場合は、作動しないので、普通の洞窟と同じです」 「言い忘れんでくれ、本気で不安になったぞ」  でしょうね。慌ててましたからね。  まあ、言い忘れたのではなく、あえて聞いてくるまで、言わなかったのですけどね  しかし、サクヤが今までどうしていたのかとか、これまでの経緯を説明しながらなので、中々話が進まないな。  まあ、私も話が進むのを遅らせたりしているのも微々たるものだが、あるだろうけどね。
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