罪人の恋

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【1】 スマートフォンの振動がフローリングの床に広がった。 二秒間隔のバイブレーション。電話の着信だ。 亮太(りょうた)は茶褐色のソファーから立ち上がった。 手には高校時代の卒業アルバムを持っている。 ――至福の時間を壊しやがって。 亮太は胸の内で毒づいた。 時刻は深夜一時。一体誰からだろうか。
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