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【3】
朝まで求め合った。
雪のように白く美しい杏菜の肌を、亮太は精の限り愛し尽くした。
事を終えても、全身に余熱が残っていた。
上下薄いブルー。下着姿の杏菜はソファーに座り、ホットコーヒーをすすってから言った。
「上手くいったんだね」
「ああ……もう捜査本部も解散した」
矢岡だけは最後まで疑っていたが、本部が解散すればもう終わりだ。
ベッドに腰をかける亮太。白いワイシャツに素肌を通した。
「ねえ、亮太くん」
「ん?」
杏菜はカップをテーブルに置いた。
亮太の目を真っ直ぐと見つめる。
「これから……あなたと一緒に生きていきたい」
立ちあがり、亮太の隣にやって来た。返事を待つように、彼の肩に頭を預けた。
「ああ、ずっと一緒に生きていこう」
亮太は杏菜の小さな肩を抱き寄せた。
見つめ合った後、キスをした。長い長いキスだった。まるで、罪の意識を溶かすように――。
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