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夫を殺した女と、警察でありながら犯人隠避の罪を犯した男。
罪人たちの恋は黒く醜く――美しかった。
幸せな時間の中で、亮太の頭の中にはある疑問が渦巻いていた。
――連続殺人事件の犯人は、なぜ沖野洋祐の件も認めたのだろう。
調書には『すべての事件はオレがやった』と、素直に自供した記録が残っていた。
ぬるっとした不安が胃の中で膨れ上がっていく。
ホテルを出ると、亮太は一人で刑務所に向かった。事件の犯人、沼井のいる刑務所へと。
朝から降っていた穏やかな雪は、猛烈な吹雪へと変わっていた。
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