ユウコさん

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 ということで脇道に入り、水を手にすくい目を洗うことに。ユウコは首を傾げて 「どうかしら?」  チトセは目をぱちぱちして 「あっ、なんか違和感なくなったわ。助かった、さんきゅユウコ。水、新しいの買うよ」 「あっじゃあ私、水よりもローションが良いわ」 「いや、高くなってんじゃんっ! 自分で買えよそれは」  と、ハンカチで手を拭く。 「ふふ、冗談よ」  するとマホは、チトセをマジマジ見つめながら 「そいえばさぁ、チトセって感動する映画とか見ても泣かないよねぇ?」 「え、あぁあんま泣けないんだよねウチ。お前すぐ泣くよな」 「たしかにチトセ泣いてるとこ、見たことないわね」  と、ユウコ。マホは指差しながら 「でしょ! 泣いたらこんな感じなのかなって今思ったの!」  ユウコは首を傾げて 「チトセは今まで、泣いたことってあるの?」 「えぇあったかな……覚えてねえしそんなの」  マホは飛び跳ねながら 「今度っさぁ、チトセを泣かせてみよう会やろうよ!」 「やんねえよっ! やだよそんなの、何されるかわかったもんじゃないわ、お前らだと」  ユウコはクスッと笑い 「イかせてみよう会、というのもありね」 「いやもっと無いからっ!」
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