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着物を着た幼女の姿をした妖の願い。神様を見つめるくりっとした大きな瞳はきらきらと期待に満ちている。
「それでいいのか?」
それを許す確認の言葉に、カワジはわぁっと頬を綻ばせぺこんと頭を下げた。
春日大明神様とのかくれんぼ。見つけることができたそのご褒美に叶えてもらえる願いごと。
「はい。先ほど出会った人間、大和に壁ドンと頭をポンポンする機会を与えてください!!」
「ずいぶん変わった願い事だな」
「初めて人間と話してそんなことされて、とっても驚きました。ぐわぁってきて、ギュンってなりました。だから、驚き返したいです!!」
「……なるほど。わかった。機会を与えよう」
「ありがとうございます!!」
神様のお墨付きを得て、カワジはほこほこと満足げに微笑んだ。
カワジが春日大社をあとにし一之鳥居をくぐったのを確認すると、使いである白鹿は春日大明神のお一人である武甕槌命様を見上げた。
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