神様のご褒美

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 何食わぬ顔で話す二人に、差し出されるままバームクーヘンを食べていたカワジはもぐもぐごくんと飲み込むと、驚きの声を上げた。 「えっ、ええぇぇ?! 姐さまもコンもそんなことがわかるの?」 「なんとなくだがな」 「そう。なんとなくだけどね」 「ほえぇぇぇ〜。ええっ? ってことは、ええっ?!」 「「「「カワジ〜うるさいぞ」」」」  カワジがあわあわしていると、座敷童子のそばからわらわらと家鳴(やなり)が文句を言いながらが出てきた。 「もう少し静かにできんのか」  青のモンペに唯一ネクタイを締めた家鳴が嫌そうにカワジを見上げる。 「そんなにうるさくしてないもん」 「してる」 「してるぞ」 「カワジは笑って食べてうるさいぞ」 「ここは座敷童子の住まう家ぞ。そんなに騒がしいと品位が疑われる」 「姐さまは寛容であるがな」  橙、赤、黄、黒、青の順に次に文句を言われ、うぐぅっと口を尖らせた。  カワジはそっと視線をそらし、「うるさくないもん」とごにょごにょと口を動かしながら、さすがにさっきは興奮しすぎたと反省。それに、今日かもと言われ、ドキドキが収まらなくなってきた。
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