神様のご褒美

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 コンの言葉にこくんと頷き、項垂れて丸くなっていた背筋をしゃきんと伸ばした。 「美味しいそお〜。美味しいを勝ち取るには努力も必要だもんね。頑張るっ!!」  えいえい、おうっとばかりに意気込みながら、もやもやと今日は何を食べようかと思案する。  さすが食い意地カワジ。漂う匂いにあっという間にやる気スイッチを押し、頑張るぞぉっとやる気を漲らせた。前回はろくに食事にありつけなかったのでリベンジだっ!!  意気揚々と今日も楽しそうな座敷童子を先頭に、ドキドキする胸をなるべく意識しないように階下へと降りて行った。  それから一時間と少しあと。  一人の青年は困っていた。 「はっ。なにこれ?」 「壁ドン!!」  可愛らしい着物を着た幼女。いや、最近知り合った妖がえっへんとばかりに告げる。
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