神様のご褒美

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「はっ?」 「だって、大和にされて怖かったんだもの。だから、仕返しぃ〜」  そういって妖のカワジは見上げる。どうだとばかりに期待に満ちた眼差しで見上げられ、大和は眼鏡の奥で目を細めた。  さらに、カワジよりちっこいのがわらわらいるのがうっすら見え、ぎゃーぎゃー騒いでいる。  何が何やら。  大和ははぁっと小さく息をついた。  物心ついた時からこういったものに馴染みがあった。この世のものでないものが見える。 どうやら相性というものがあるようで、はっきり見えたり、うっすらだったり、たまに話せるものもいるが、ここまで意識をして話すのはこの妖が初めてであった。  知らないと存在を無視するのが良いのだが、初めはそうするつもりであったが、どうしても無視できなかった。出会いが出会いであり、また何かやらかすのではとちょっとげんなり。  ここが気に入ったという彼女と今度は奥の座敷で食事をして、さあ立ち上がろうというとき、ずっと人の食事の邪魔をしてときに盗んでいくカワジが動いた。  ずっと楽しそうにほほほっと笑う座敷童子の様子に嫌な予感がすると思ったら、壁へと押すようにぽんと足元に感触。  んん? って見下ろすと、おさげ髪の小さな頭。  幼稚園児くらいの背丈のカワジと18歳の青年ではどうしても身長差があった。そこで壁ドン。カワジからということは、カワジの目の前には大和の足。足。足しかない。
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