神様のご褒美

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 ぷくぅっと頬を膨らませて必死に睨んでくるそれは、完全に幼い子供だ。そういえば、さっきもぐわぁって言ってたな。というか、語彙力がやばすぎて、そのたびにちょこちょこ揺れる髪を見ていると笑いそうになる。 「それをしたら終わるんだな」 「うん!!」  嬉しそうに笑い期待に満ちた瞳を向けてくるカワジに、大和は苦笑する。どうにも憎みきれないこの妖と一緒にいると、今までのスタンスが崩れがちになってしまう。 「ほら」  大和はさっさとしたらと屈み込むと、カワジはそのままさっきと同じ体勢をとってきた。 「…………」 「…………」  思わず、大和は座敷童子と無言のまま顔を見合わせた。 「……ぶっ。カワジ」  背の高い着物の女性姿の妖が耐えきれないとばかりに肩を揺らし吹き出すと、次々に小さい子鬼みたいなのがわらわら話し出す。 「あ、あほだ」 「あほだ」 「やっぱり食いすぎでころんころんして腹が出てるのか」 「いや、これは頭が足りてなかったのだろう」 「座敷童子の話すものとずいぶん違う」 「カワジレボリューション」 「ああ。カワジだからか。カワジ版の壁ドンか?」 「もともと無理があったのだろう」 「ほら、やっぱりあほだ」 「ばかだ」
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