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それにしても、と彼女は言った。
――駿さんともうちょっとちゃんと話をしたほうがいいかもね。あのクソ意地悪い仁枝さんに同調するのは癪だけど、はのちゃんが困ってるっていうのはやっぱりちゃんと伝えたほうがいいと思う。学校の件だって、本気で行くなら隠して通うわけにはいかないでしょ?
葉乃子が悩むそぶりを見せると、アイが畳み掛けてきた。
――この先何十年付き合っていくかわからない相手なんだよ! この程度のこと乗り越えられないで何が夫婦かね!?
「うう、アイちゃあん……」
――なんなら私もついていってあげるから! 納得いかない反応するならビンタくれてやる!
葉乃子は思わず笑ってしまった。おとなしそうな第一印象からは想像もつかない発言だ。
――笑ってはのちゃん。私、元気なあなたが大好きよ。たぶん駿さんも。
「ありがとう……」
――ぎくしゃく、解決するといいね。そして楽しく仲良く子作りに励まなくちゃ!
「なんてことを!」
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