相撲で空想

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相撲で空想

※相撲用語を使っています。いちを説明をいれていますが、わかりにくかったらすみません。 ずぶねり、そとこまた、うしろもたれ……などなど、相撲にはおもしろい(わざ)名がある。 そして、上記の技は令和2年11月場所で出た技だ。 相撲は技だけでなく、場所(大会)、取組(とりくみ)(試合)ごとに様々なドラマが力士ごとにあっておもしろい。 場所中に引退を発表する力士、優勝手前でケガをする力士、勝ったあとに付け人(世話役の後輩)とグータッチして喜ぶ力士。 そして、場所中にダンプカーに追突される力士――!? なんと、勝ち越し(15回ある取組の内8回勝つこと)のインタビューで、笑顔で追突されていた話をしていたのだ。 「むち打ちとかちょっと体が痛いんすけどね。追突されてから、勝ちが続いて集中できたかなと」 4日目(相撲は場所中に15日間の取組がある)に車に乗っていたところを追突されたらしいけど、むち打ちですんだらしい。しかもそこから勝てるようになったからと、事故のおかげと言わんばかりの感じだった。 にこやかなその力士の顔を見て、私は思ってしまった。 もしかして異世界に行って強くなって帰ってきた……と。 「なろう」での異世界ワープはトラック、ダンプカーに跳ねられてできることが定番だ。 ならば、車に乗っていたとはいえ、ダンプカーが関わったことで、ワープの原理が働いてもおかしくないのではないだろうか。 あの笑顔の力士は異世界でどんな楽しい経験をしてきたのだろう……ドラゴンと相撲でもとったのだろうか……。 一人の力士のインタビューから私の空想がふくらみ、そのあと続く他の取組は目に入って来なかった。
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