第4話・告白。

7/7
前へ
/25ページ
次へ
 だけど抱きしめられる腕のぬくもりとかすごくリアルだ。  ドキン、ドキン。  俺の胸が大きく鼓動する。 「この、まま……は」  とか、やっぱり 「ダメ?」  そっと顔色を窺えば――。 「ああっ、もう可愛いなぁ。ほんとう楓、可愛い!」  むぎゅううう。 「ふわわわっ!」  ワガママを言ってみたら、  よりいっそう強く抱きしめられた。 「あ、あの」  狼狽える俺を余所に。  チュッ、チュッ。  旋毛、頬、それに両瞼。  たくさんキスが落とされる。 「り、りつさっ!」  顔を上げたら、 「……んむ」  唇を奪われました。  そして――。 「このままとか生き地獄だな……」  俺を強く抱きしめながら。  ぽろり。  律さんは大きなため息をついてそう言った。  **END**
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

289人が本棚に入れています
本棚に追加