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12月の夕方の神社は、冷たい風が吹き抜け思わず、身をすくめコートのチャックを一番上まで引き上げた。
「さむっ」
それでもお願いを聞いてくれた神様にお礼がしたくて、手水舎に寄り、切れるように冷たいお水で手を洗い口をすすぐ、
「つめたっ!」
水の冷たさで指先が赤くなっていた。
二礼二拍手一礼
再び500円を投入。
「神様ありがとうございます。今度は出来れば仲良くしたいです」
調子の良いお願いだと思ったけれど、お店の店員とお客でしか接点の無い彼と、どうやって仲良くなれるのか、自分には分からなかった。
困った時の神頼み。
神様お願いします。
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