お土産

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九月下旬。 そろそろ夏休みの気だるさも抜け、勉強に身が入っていく頃合いだ。 そんな中、一人の少女が校庭の片隅で何かと喋っている。 周りでは、あまり人が居らず至って静かな光景――― ここ、天草学園は一人前の修道女………つまりシスターを育てるキリスト教の学校である。 「―――ッだから!殺しちゃ駄目なんだって!」 「でもなぁ、それが俺様の仕事だし」 木に向かって何やら少女が―――倉見 茜が、激怒している。 それに応じ、その何かもかったるそうに返事をしている。 端から見ればかなりあやしい行動だが、茜にしてみれば至って真剣な行為だった。 「じゃあさ、こういうのはどう?」 木陰に隠れて見えなかった物が、キラリと光る。 大鎌が、日の光に反射した。
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