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「流星……」
「なんだよ…」
「腕、痛いから…離して…」
「ああ、悪いな…」
ぎゅっと痛いくらいに私を抱いていた腕がほどかれる。
「……別に、あなたにふつうを求めてるわけじゃないの……」
強く抱きしめられて赤みが残る腕を、手持ち無沙汰に手の平でさすりながら話す。
「だけど、ただ……ふつうじゃないと、どう接したらいいのかがわからなくて……」
流星は取り出したタバコを唇に咥えライターで火をつけると、私の話をじっと聞いていた──。
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