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体育の時間は四時限目。僕は彰人と同じチームになった。あまり運動が得意ではなく、もちろんバスケも上手くないので、ボールが来たら彰人のような上手い人にパスするようにしていた。うちのクラスは運動神経の良い人が割と多いので、足をひっぱらないように気をつけて動いた。そんな努力もあって、一試合目は大きく差をつけて勝利した。
「お疲れ。」
コート脇で胡坐をかいて休んでいた僕の横に、彰人が座る。
「相変わらず彰人は上手いね。」
「まあ俺運動しか取柄ないからな。」
彰人がへへッと笑う。
コートでは次の試合が始まっている。「パスパス」、「いけ!」といったかけ声が飛び交う。
「そういえばさ、今日放課後暇か?」
彰人がこっちに顔を向ける。まだ汗が引いていないのか、額から汗が流れている。
「空いているけど…」
そう言った途端、頭に痛みが走った。頭を右手で押さえる。
「おい、大丈夫か?」
彰人が僕の肩に手をかける。またこの痛みだ。
「大丈夫…。」
「全然大丈夫そうじゃねえぞ。顔も青白いし。」
彰人はそういうと立ち上がり、先生の所へかけていった。そして何かを伝え、こっちに戻ってきた。
「健、肩かせ。」
彰人が僕の身体を支え、立ち上がらせる。
「え?」
「保健室行くぞ。先生には言っといた。」
「ええ?!大丈夫だよ。そんなひどくないし、休んでたら良くなるから。」
彰人は僕の言葉を無視して、僕の身体を支えて体育館の入り口へ向かっていく。
「無理は禁物。それに休んでよくなるんだったら保健室でいいだろ。」
結局彰人のされるがままに、保健室へ連れて行かれた。
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