僕と君とを結ぶ学生証

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あ、何か落ちてる。 私はその場に屈み込み落ちていたソレを拾う。 そして、それをみた私は思わず、拾ったソレをもう一度落としそうになった。 学生証 ー横山 響ー 知ってる名前、そして、知ってる顔。 喧嘩してそのまま自然消滅してしまった元カレだ。 私はあれから一度も連絡をしていない。 することが怖かったのだ。 しかし。これはせざるを得ないだろう。 震えながら文字を打つのとは裏腹に心はときめきドキドキしていた。 ずっとこんな日を待ってた。 連絡する口実を得る日を ーコレ、拾いました。どうすればいいですか?ー 私が送った文章に対してよっぽど焦っていたのだろう。10秒もしないうちに返信が来た。 ーなくして困ってた。ありがとう。今から会える?ー 私は拾ったカレの学生証を胸元でそっと抱きしめた。 止まってた時が今、再び動き出す。
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