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婚活の願掛けは正直しんどい
吾輩は神である。
皆は「神様」「仏様」と呼ぶ。その類だ。
民は私への願いを抱き、各神社で手を合わせ、あーだこーだ言葉を並べる。
ここ最近は「結婚できますように」が多い気がする。
正直しんどい。
隠れ変態の神官やアルバイトの巫女らが作って売る何の効果もないお守りを買ってさっさと帰ればいい。
切実な人程何故か吾輩を頼って来るのだ。
その様な民はこんな所で手を合わせてないで結婚相談所にでも登録して来たら良いのだ。わざわざ吾輩を呼び起こす程ではない。
特に、しんどい民は目を瞑ってこんな事を心の中で呟いていたりする。
「背は私より高くて、外資系の企業に勤めてて将来有望株で、顔付きはちょっとハーフっぽくて、髭はしっかり剃っててツルツルで、月○○万くらいのタワーマンションに暮らしてて、料理もこなせる優しいイケメンと結婚できますように!」
出来ません!!
長い! 願い事が長い!
もう後ろで待ってる民いるから!
混んでるから! 列詰まっちゃうから!
短くして! 沢山妥協して!
「広瀬ア〇ス似の嫁がもらえます様に」
自分から探して来い!
吾輩を頼るな!
あと料理家事しっかりやっとけ! これからは家事分担の時代だぞ! ドイツ人を見習え!
中にはこんな変化球もある。
「妻とはまだ離婚できていません。今付き合ってる会社の同僚と一緒になりたいです。今月から離婚調停が始まります。どうか、財産分与で揉めませんように」
弁護士にご相談下さい。
民の求める愛とは何なのだろうか、
正直しんどい。
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