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【お父さんへ
毎年、私の誕生日をお祝いしてくれてありがとう。何が書いてあるのかワクワクしながら封を開ける瞬間が、一年で一番好きでした。
でもね、私大人になったから。
もう今年まででお祝いは十分だよ。本当にありがとう。これからは遠くから、見守ってくれていたら嬉しいです。
それから、美月という名前。
私は今、輝きを無くした月だけれど、これからピカピカ光って、お父さんが見つけられるくらい光ってみせるから。
素敵な名前をくれて、ありがとう。
毎年、愛を贈り続けてくれて、ありがとう。
二十枚分の愛を、贈ってくれてありがとう。
あのね、お父さん。
美月も、お父さんの事、大好きだよ。
お父さん、生まれてきてくれてありがとう。
美月より】
その日見た月は、人生で見た中で一番綺麗でした。
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