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高校を卒業して一年。私は特になりたい職業が見つからないまま、大学生を迎えました。
時の流れはとても早いものです。
去年の冬から今年の冬まで、何も成長出来ていないような気がしました。
少し、歯痒い気持ちで十九の冬を迎えました。
無論、一番初めに確認するのはSNSでの私に向けられたお祝いメッセージでも、付き合い始めた彼からの連絡でもなく、
父からの手紙がポストに入っているかどうかでした。
「…あった」
安堵の気持ちと、不安の気持ち。
父の宛名は、「むすめ へ」と平仮名で、震えた字で書かれていたからでした。
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