君に捧ぐ赤い糸

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「ずっと前から、好きでした」 思い切って告白した俺への彼女からの答えは、「ごめんなさい」、その一言だけだった。 それ以来、大学構内で彼女から話しかけられることもなくなった。 それなら始めから、偽りの優しさなど押し付けないで欲しかった。 大学で君となんて、出会わなければよかった。 辛かった、辛かった。 だから俺は、君との思い出や君という存在への”別れ”を決意した。 「さようなら」、愛した人。 俺は淡々と大学を辞める手続きを行った。 これは哀れな失恋者の物語だ。
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