夢の国ガンダーラ

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ネットカフェ難民にも二種類の人間がいる。 一つは店員にきちんと敬語を使うことのできるお客さん、もう一つは店員に横柄な態度をとるお客さんだ。 どちらのお客さんが、ネットカフェの常連さんでなくなるか。 つまりネットカフェ難民から逃げ出せるかは、きちんと敬語を使える人の方が早いそうだ。 だからといって、自分の生活に何か変化があるというわけでもない。 もちろん横柄な態度をとられると、ムッとくるし、逆に丁寧な敬語で接してくるお客さんにはいい印象を抱く。 けれども、それで僕のやることに変わりはない。ただ日々の業務を粛々とこなすだけだ。 僕の毎日といえば、アルバイト先であるこのネットカフェと家を往復し、たまに専門学校に行く。 それだけのものだ。 その学校にも最近あまり行っておらず、代わりにアルバイトのシフトを増やしてもらっている。 理由は単純で、スマホゲームに課金するお金を少しでも増やしたいからだ。  お客さんが、自分の区画へと向かったのを見るとぼくはすかさずスマホを開いた。 そろそろスマホゲームのスタミナが溜まっている頃だからだ。
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