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このお話が――愛するあなたとの思い出こそが――私の一番好きな物語です。あなたが狭い箱の中で退屈しないよう、いろんなお話をしてきましたが、最後はこれと決めていました。送辞はいい思い出を蘇らせるものでなくてはね。
いよいよ旅立ちですね。次のあなたの人生に、幸多からんことを祈ります。苦しみの雲を払って、私と見つけた光のこと、忘れないでくださいね。そうすればきっと、何があっても大丈夫。
だけどもし、手ごわい「行き止まり」に当たったら、どうぞ私を呼んでください。私はこの地面の一部になって、どこからでもあなたを見守っています。力を尽くして、もう一度あなたの、未来へのドアになりましょう。
あなたへの送別の言葉も、名残惜しいですが、そろそろ結ばなければなりません。こういうとき、ドアには便利な言葉があるのです。「私を誰より愛してくれた人」、あなたのおかげで、誇りを持って言えるようになったのですよ。私たちにとって特別な、この言葉でお別れすれば、どこかで必ず、また会える気がしませんか。
行ってらっしゃいませ。お戻りをお待ちしております!
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