5 一緒に過ごす時間

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2人に見送られて、エレベーターで10階まで上がる。  最上階である10階で降りるとフロアにはドアが2つ。 10階は、2部屋しかないらしい。  理の部屋は手前の1001だった。  公園がちょうど目の前にあるため、窓の外は見晴らしもいい。 「そこの公園は、遊具もあるから理奈も楽しめるよ。」 「パパと行く!」 「お買い物の後でね。あずと理奈の部屋に必要なものを買いにショッピングモールに行こう。ベッドは、しばらく俺のに3人で寝ればいいけど、枕とかタオルケットとか必要だろう。」 「そうね。ついでにお昼も食べて…」 「あず、とりあえず各部屋のチェックして、夕飯に必要なものとか日用品で必要なものをピックアップしてくれる? その間、理奈とリビングで遊んでいるから。」 「わかったわ。」  理は、休みモードの黒いボストン型のメガネ、黒いシャツにチノパンに部屋に戻ってすぐに着替えてきて、理奈とあそび始めた。  いつもの仕事のスーツと違い、大学時代の理がそこにいる感じがして、変な感じだ。  理奈を誘ってブロックで遊び始める。  私は、2人を尻目に部屋の確認を始めた。  3LDKって、こんなに広かったんだと改めて思う。    玄関からすぐリビング、横にアイランドキッチンとダイニングのはずなんだけど、ダイニングテーブルがないので、リビングからそのまま広いスペースになっている。  リビングにはソファーとローテーブルとテレビ、ラグマット。あとおもちゃ箱が置いてあるだけ。  3部屋のうちひとつは寝室で、キングサイズのベッドとウォークインクローゼット。  あとの2部屋は、何もない。 「理、普段はここに住んでいるんだよね。」 「仕事と兄貴のとこに行く以外は…ほとんど寝るか拓哉と遊ぶくらいしか使ってないな。」 「理奈だけじゃなく、理も生活できるように買い物が必要ね。 私たちの荷物は、そのうち運ぶから差し当たり、理奈の着替えと収納ボックスでいいけど。」  この人は仕事は出来るけど、本質は学生の頃と変わらないんだなと思った。  自分の興味のない事には、全く無頓着。  必要なものをリストアップ出来たので、3人でショッピングモールへ出かけることにした。
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