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今度は地下駐車場にそのまま降りた。地下駐車場から部屋に直接行く場合は、暗証番号の入力が必要と言われ聞くと私の誕生日だったので、理の気持ちに何も言えない。
車で20分ほどのショッピングモールは、家具屋さんもあるので、まずそちらから見て回る。
まずはダイニングテーブルが欲しい。私たちが一緒にご飯を食べる場所。
オーク材の濃い目の茶色のテーブルと椅子のセットと理奈用に子どもいすを買い、配達を頼む。
次は寝具と見回すと既に飽きたと言わんばかりのそっくりな顔が、2つ並んでいた。
ため息をひとつついてから、1人で買い物をした方がいいと結論づけた。
「理奈、パパと遊具コーナーかおもちゃ屋さんにでも行ってて、買い物が終わったら連絡するから…」
そこまで言って、理の連絡先を知らない事に気付いた。
怒涛の数日が過ぎただけで、私たちは連絡先交換さえしていないことさえ気づいていなかった。
「あず、スマホ寄越せ。」
スマホを渡すとLINEと携帯番号、メールアドレスまで入れて、ついでに自分の方に私のを入れたらしい。
「これでOKっと。じゃあ理奈と待ってるから。」
2人が仲良く歩いているのを見送る。理は、本当にいいパパかもしれない。
私たちが、ちゃんと向き合って話し合っていたら、あの2人はずっとああやっていられたのかな?
そんな事を考えて、買い物をサッサと片付けなければいけない事を思い出した。
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