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セットされたテーブルに座って、お互い顔を見合わせるとどちらからともなく吹き出した。
こういう何げない時間が、いいんだなと改めて思う。
「明日は、あずのお母さんに殴られに行くから。アポ取っておいて。」
そう言ってくれた。
「明日は課長モード?それともラフな理?」
「挨拶と謝罪だからスーツだな。一応、気合い入れるから仕事仕様で行くか。」
「私が緊張しそう。ところで、私は仕事どうすればいいの?課長とパートが付き合っています。近々、結婚しますって言えないでしょう?」
「理奈のこともあるから、入籍だけ先にして、結婚式は仕事が落ち着いてからと思っていたが、あずの仕事が困るな。
あずが良ければ仕事を辞めて理奈と俺の帰りを待っていて欲しいけど、それじゃあずが納得できないよな?」
「理奈との時間も大切だけど、ちゃんと自分として立っていたいよ。」
「ちゃんと考える。ただ勤務先は変わるかもしれないけど、いいか?」
「そこは仕方ないからね。」
「いま考えている事があって、お袋が相談にのってくれているから、近いうちに顔見せがてら、あずの仕事の話もしたいんだけど、いいかな?」
「わかったわ。理奈と理が会ったら、何か変わりそうで不安だったけど、ここまで短期間で色々と変わるとは思わなかったよ。」
4月に入ってからジェットコースターのような日々だなと思っていた。
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