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夕方、仕事終わりに、スマホを見ると仕事で外に出ている理からLINEが入っていた。
『うちの会社の上層部が宝田本社に、俺が結婚するのか?問い合わせしたらしくて、夜、話に来いと言われて、実家に行くことになった。
迎えに行くから、理奈と待ってて。』
心の準備が出来ていないのに…
とりあえず、理奈を迎えに行き、理奈には軽く食べさせて、買ったばかりのワンピースに着替えさせ、私は仕事用スーツのまま、メガネを外し髪を束ねたゴムを外した。
さすがに今日は、ほぼ定時で上がったらしい理が、アパート前に着いたと電話して来たので、慌てて外へ出る。
「パパ!ほっぺ、まだ痛いの?」
朝より赤みはひいて、左頰も腫れは収まってきている。
すでに湿布も外していた。
心配そうな理奈の問いに理は嬉しそうに答える。
「大丈夫だよ。さあ、乗って。」
「パパとごはん行くの?理奈、さっき食べちゃったよ。」
「どうなるか、わからないから一応軽く食べさせて来たの。」
「そうだな。理奈の食べれるものがあるか、分からないしな。」
ミニバンは、成城に向かって走り出した。
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