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「理奈、おじいちゃんとおばあちゃんにご挨拶できるかな。」
「こばやしりな、5歳です。」
お父様とお母様は、理奈の顔を見て、びっくりしている。
「理、この子はお前の子なのか?」
「親父、俺が大学の時に結婚したい相手がいるって言ったのを覚えているか?」
「ああ。それじゃ、あの時の?」
「そうだよ。やっと見つけたら、理奈をひとりで産んで暮らしていたんだ。親父たちも納得のそっくりさだろ?
不安ならDNA鑑定もするけど。」
「それで、小林さんは今は?」
「クラウンで働いているんだが、これからのことを考えたんだ。そのままパートで働かせるわけにもいかないだろ?
お袋が考えている企業内保育所の企画運営をあずみにやらせたいと考えたんだが、どうだろう。」
「小林さんに?」
「俺が放っていたせいで、小学校の先生になる夢を諦めさせたから…
あずみは小学校教員免許は持っているんだ。資格を取る勉強時間があれば、任せられると思う。
あずみにはこの前、話してお袋が了承するならばと言っているから。」
お母様は、にっこり笑ってくれた。
「じゃあ、近いうちにあずみさんには、本社の企画部に異動してもらおうかしら。私の直属になってね。」
「理奈がいるから、入籍は、近々するけど、同じ職場だと都合も悪いから式は改めてで考えているよ。」
「それじゃあ、異動の話は人事に通しておくわね。」
トントン話が目の前で進んでいく。
企業のトップの方たちとあって、即断即決。
私、ついていけるかしら?
「よろしくお願いします。」
話が終わるとお2人は理奈と遊んでくれた。
理奈はおじいちゃん、おばあちゃんとすっかり仲良くなって、また遊ぶんだと喜んでいた。
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