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私は、佐々木さんともっと仲良くなりたいと思った。
「佐々木さん、お盆休みに私たち同居を始める予定なんですけど、もし良かったら遊びに来ませんか?」
「いいの?新婚さんのお宅にお邪魔しちゃって。」
「はい、是非。旦那様がご一緒でもいいですよ。」
「嬉しいわ。じゃあまた計画しましょうね。」
「理、先に話してもいい?」
理に確認すると
「いいよ。理奈のことだろ?佐々木さんには、ばらしついでだ。」
OKが出たので、話すことにする。
「あのね、佐々木さん。
私たち新婚感ほとんどないから。」
「元々、大学の時に付き合っていたから?それでもまた付き合い出して、日が浅いんだよね?」
「えぇ。」
「まさか、お腹に子どもがいるから結婚急いだとか?」
「お腹にはいないけど、子どもがいるの。
佐々木さん、私があまり終業後に付き合わなかったのは、娘がいるからだったの。」
「あずみさん、バツイチだったの?」
「ううん。シングルマザー、5歳になる娘と一緒に引っ越すから、新婚というより、もう家族って感じなのよ。」
「あずと娘の理奈が、2人で生活しているのをつい最近まで知らなかった、薄情な父親が俺なんだよ。」
「えっ、課長が父親?」
「色々あって別れた後で産んでたから…知らせてなかったし。」
「別に責任とって結婚したわけじゃないから。
俺はあずとしか結婚するつもりはなかったから、独身でいるつもりでいたし。」
「はぁー、今日はいろいろあり過ぎて、内容濃過ぎてびっくりです。」
佐々木さんの自宅に送り届けた時には、かなりびっくり疲れさせちゃったみたいで申し訳なかった。
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