あいつとわたし

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「ハーゲンダッツ買うの、わすれんなよ。」 そういって、「じゃーな、神田。」って爽やかな笑顔でひらひら手を振る一之瀬さん。 あー、そっかそっか、ハーゲンダッツね、忘れるとこだった、言ってくれてありがと一之瀬ー、ばいばーい!!なんて思って、つられてわたしも笑顔で手を振って…って、 あんたまだ考査の勝負に勝ってないじゃんか! 「なんで一之瀬が買ってもらえる空気なの!?」 「あ、気づいた。まあ、俺が勝つだろうし念のため?」 「~~~っ!!わたしと一之瀬じゃ学力の差ないんだからわかんないじゃん!」 「それさ、俺の唯一恥じてる点だわ。お前と学力変わらないって。」 ブチッ。 「一之瀬くんさよーならっ!!!失礼しました!!」 勢いよく3組の扉を閉めて、千歳逃走!!後ろから「扉が外れただろうが!!戻ってこい!!おい、神田!!」ってわめく早川先生の声が聞こえてきた。
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