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「まーったく、毎回毎回楽しそうだねー、神田は。」
学校からの帰り道、近くのクレープ屋さんでりほちゃんとおしゃべり。わたしはバナナブラウニーで、りほちゃんは店で一番甘いキャラメルバニラ(しかもキャラメル特盛)を頼んだ。
りほちゃん、ものすごい甘党で、ケーキバイキングでホールケーキ3つ分ぐらいは楽に完食しちゃいます。しかも太らない。なんで!?この子の体の中一体どうなってるの!!
…はい、そんな僻みは置いといて。わたしはクリームを口の周りにつけないように注意しながら、クレープにかじりついた。そんでもって、りほちゃんにお返事。
「楽しくなんかないもん、一之瀬うざいし!」
…ほんとはウザいなんて思ってないけども。
それでも一応形だけでも「うざいっ!」って騒いどかないと、なんか、ヘン、というか。そういう風にするのが身に付いちゃってるんだよね。
りほちゃんはわたしの言葉を「はいはい」って適当に受け流した。そして、スプーンでアイスをすくいながら、ニヤリと笑う。
「でもさー、有名じゃん。『一之瀬が唯一じゃれる相手、神田千歳』って。」
ブホッ!!
「汚いってば、神田!!!」
わたしの口からブラウニーが飛び出しちゃった★
ごめんあそばせ!!
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