あいつとわたし

2/19
579人が本棚に入れています
本棚に追加
/686ページ
「一之瀬ーーーーっ! 期末考査、勝負しよーーー!」 わたしの声に何人かの子が 箒や雑巾を持つ手を止める。 そして、 「ああ、またかー。」 なんて呟いてから作業再開。 掃除の時間に騒いで すみませんね! 自分が今日は 掃除当番じゃないからって、 その時間に他クラスに 遊びにいったアホの名前は 神田 千歳 (かんだ ちとせ)。 はい、わたしのことです! 運動神経はもう本当に 壊滅的に悪すぎて、 自分でもびっくりな レベルだけど、 頭なら多少は自信ある! 以外、 特にこれといった特徴もない どこにでもいる平々凡々な 高校1年生です。 あ、 違う、 特徴、もう一つだけあった。 「・・・・・・・お前、 負けたらハーゲンダッツな?」 箒を持つ手を止めて、 にぃっと笑う男の子。 わたし、 学年一モテると噂の、 この一之瀬 柚希 (いちのせ ゆずき)と 一番仲が良いって 言われる女の子です。
/686ページ

最初のコメントを投稿しよう!