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シーン3
毬夏のアパート
6畳ほどの広さのワンルーム
ソファ兼ベッドの他には目立った大きな家具は無し
スェット風の部屋着の上下の毬夏、スマホを見ながら深くため息
毬夏「はああ、ここもダメか。アルバイトの求人すらなくなってるのかあ」
ベッド脇の紙を手に取る。給与明細と書いてある
毬夏「この金額が6割減るんだもんなあ。バイトって言っても、時給1200円はないと生活できないのに、見つけた時にはみんな埋まってるんだよねえ」
毬夏、立ち上がりスマホを見ながらキッチンスペースへ歩く
棚に毬夏の肩がぶつかり、いろいろ物が落ちてしまう
あわてて拾い上げるうち、毬夏の足の下で「パキッ」という音
毬夏「え! まさか……」
おそるおそる足を上げると、真ん中がひび割れた棒型の体温計
毬夏「やっちゃった!」
体温計を手に取り、毬夏また深くため息
毬夏「だめだ、壊れてる。会社から毎朝の検温しろって言われてるしなあ。新しいの買いにいかなきゃ」
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