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私は顔を真っ赤にし、それから二人で顔を見合わせてクスクスと笑った。
ひとしきり笑ったあと、どちらからともなく抱き合ってキスをして、すっかり邪気が抜けて元気になったレギアスに抱えられてベッドに運ばれた。
私の胸には温かいものがジワリと広がって、淀んだ気持ちはすっかり晴れていた。
ああ、これで明日からも大丈夫。レギアスと二人で手を繋いで歩いて行ける……
そんな風にまた泣きそうになりながら思っていた。
「レティシア、レティシア……」
レギアスが私に覆いかぶさってあちこちにキスを落としているけれど、なんだか私は落ち着いてしまって、ちょっと困っていた。
だって朝方まで散々したんだもの、体はもうしばらくそういうの要らないって言っている気がする。
でも、そんな態度を見せたらレギアスはがっかりするだろうし……だからと言って演技をすると余計に白ける気がするわ。うーん、困った……
「レティシア? どうしたの??」
「へ!? ううん、なんでもないよ??」
レギアスにじっと見つめられる。
そ、そんな見られると困るんですけど……
「もしかして、笑ったせいですっかりそういう気分じゃなくなってる?」
「え!? えーと……」
あ、笑ったせい? なのかな?? そうかも?
「うーん……まあ、レティシアの敏感すぎる体ならすぐにその気にさせられるかな」
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