代償

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「ん……よく寝た」  レギアスの匂いと温もりに包まれて、いい気分で目覚めた。 「ずいぶん長いことぐっすり寝てたね。疲れは取れた?」 「ええ、すっかり。ありがとうレギア……ス……」  な、なにかとてつもなく妖しいオーラを放ってるんですけど……なにごと?? 「ふふふっ、俺は一睡もしないでずっと動かずに我慢してたよ」 「あ、あの……別にずっと抱きしめていてくれなくても……普通に寝ていいのよ?」 「レティシアがこんないい匂いさせて腕の中にいるのに眠れるか! 離れて暴れてくることもできないし……どんな拷問だよ」 「えっと……ごめんなさい?」 「悪いと思ってるなら今度は俺の願いを聞く番だよね?」  そう言って黒い笑顔を浮かべたレギアスが覆いかぶさってくる。昨夜よりかなり凄みが増してしまった…… 「えっと……一昨日いっぱいしたよね?」 「毎日あれくらいできれば俺もそこそこ満足だね……」 「え……そこそこ??」  毎日あれでもそこそこって、嘘だよね? 大げさに言ってるだけよね??  声にも狂気が感じられてきて流石に怖いんですけど。  魔力の漏れ出す量もどんどん増えてるわよ!? 「あの……今日は午前中から賓客との会談の予定があって……」 「大丈夫、まだ少し時間がある」
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