山荘にて

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「ああ、心配するな。指を増やすだけだ」  そう言って私の瞼に優しくキスを落としながら指を二本に増やし、また先程の場所を探し当てる。  私は恥ずかしすぎてどこかに隠れたくて、両手でレギアスの手を握りしめて顔を寄せた。 「なんだ、そんなに俺の左手が気に入ったのか?」  レギアスは相変わらず優しい声で愉しげに囁いた。  もう彼の声を聞くだけでドキドキして体が熱くなってしまう。  私は返事をせず、彼の指に瞼をすり寄せた。  そうして彼の左手の甲に黒い革手袋がはめられているのに気がついた。なぜこれだけ外さないのだろう……  そんなことを考えている間にも身体中に舌を這われながら吸いつかれて……温かくて気持ちいい…… 「レ、レギアス様……」  もっと、もっと触れたい……  レギアスに触れていない場所がなんだか寂しい。  いつのまにか私の体はまたすっかり彼に従順になっていた。 「レティシア……この先もずっとお前は俺だけのものだ。レティシア……」 「あ、レギアス様……レギアス様……」  あなたのものでいいから、もっと触れて欲しいの……  そんなことはとても言えず、彼の名前を呼ぶだけしかできない。 「レティシア……もっと俺の名を呼べ。レティシア……」  さっきから耳に唇を触れさせながら囁かれるだけでもゾクゾクしておかしくなりそうだったのに、今度は耳殻を舌でなぞられ、甘噛みされて、耳の奥まで舌で犯される。  身体中が歓喜に震えて今にも弾けそう……
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