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「レティシア、朝食だぞ」
不機嫌な声で目覚めると、自室のいつものカウチソファでレギアスに抱かれて座っていた。
目の前のローテーブルには朝食と大量の分厚いステーキが並べられている。
「なんだか昨日より多くない? ……あら? 竜王様??」
目の前のソファには悠然と竜王様が座っていた。紅茶を飲む姿も板に付いていて素敵だわ。
「あのままにしておくと弟子が皇主に何をするかわからないからな。付いてきてやったぞ」
「まあ。頼もしいですわ。ありがとうございます」
「聖印があるからレティシアから離れたくないだけだろ。ていうかレティシアの計算通りだろコレ」
竜王ほどの戦力を取り込まずしてどうするというのだ。
「ふふふ、竜王まで我が国にいるとなればなかなか手を出せないでしょう?」
「……レティシアってけっこう打算まみれだよな。女神で聖女のくせに……」
「私は国主なうえに世界で一二を争う変態権力者に狙われているのよ? 優しく清らかなだけじゃ生きていけないわよ」
「くくっ、お前、なかなか面白い女を嫁にするんだな」
「いい女だろ? 手を出すなよ? あと俺にいじめられるのはレティシアの趣味だから邪魔もするな」
「皇主、弟子はこんなことを言っているが本当か?」
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