侍医からの質問

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「へ? え、えーと……」  本当ですなんて恥ずかしすぎて言えないけど、嘘だなんて言ったらそれはそれで面倒なことに…… 「あの……死にそうだったら、助けてください……」 「くっ、くくくっ、本当に好きなようだ」 「え? あ、ち、違います! 違いますよ?」 「レティシア、違わないだろ? 諦めろ」  少し機嫌が直ったレギアスがニヤニヤしながら抱きしめてくる。  私、こんなんじゃ人のこと変態とか言ってられない気がする。  遠巻きに眺めてる侍女たちの視線も痛い……  私は心を無にして朝食に集中することにした。  竜王様は私の賓客としてヴァルグやシャリーアと一緒に城に住めるように手続きをさせて、また公務をこなした。  竜王様も見学がてら付いてきたので他の賓客たちに紹介しておいた。みんな半信半疑の様子だったけれど、只者じゃないというのは本能でか察したようだった。  これで抑止力になるといいな。時々国境近くの空を飛び回ってもらうのもいいかもしれない。大きさだけで誰もが畏れるのは間違いない。  それにしても、竜王様に見つめられてるとちょっとドキドキする……私ってやっぱりセレスティア神の生まれ変わりなのかしら……今まで気が付かなかったけど実は気が多いのかもしれない。
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