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なんだか嫌だな、一途でいたいのに。
まあでも、見た目にときめくくらいは……それくらいはいいわよね。
嫉妬もちょっとした恋のスパイスだと思えば……
もしレギアスが他の女性に目を奪われたりしたらどんな気分になるのかしら……
想像して勝手に落ち込んでしまった私はバカかもしれない。
そっと隣にいるレギアスの顔を見上げる。甘やかな笑顔が返ってきて、胸が苦しくなった。
レギアスはいつも私しか見ていない。
ずっとこのまま、私だけを見ていて……
一日の公務を終えドラゴンたちを用意が整った皇主の部屋に案内したあと、私とレギアスで自室に帰った。
部屋には侍医のクリスティーヌが待っていた。
私がカウチソファに寝そべるとクリスティーヌがお腹の上に手をかざして探査魔術を発動する。
「どう? もう何ともないでしょう?」
「ええ、月のものもだいたい終わったようですね。新しい出血はほとんどありません」
「えっとじゃあ、その……」
レギアスのほうを見ると何か言いたそうにしているが、多分我慢している。自分が言うとYESもNOになりそうだとわかっているのだろう。
そういえば血塗れがどうこう言っていたけど、時間が経ったら落ち着いたのかしら? ちゃんと侍医の言うことを聞こうとしている雰囲気だ。
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