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「じゃあ俺の腕の中に埋まりなよ、ね?」
レギアスが軽々と私を持ち上げて自分の好きな体勢に持っていく。
私はレギアスの膝の上に乗って胸に顔をうずめる形になった。
「レティシアはやっぱり一昨日のも嫌じゃなかったんだ」
レギアスが嬉しそうにニコニコしている。全く反省していない。
「い、嫌だったわよ?」
「わかってるよ。嫌がってるのを無理やりされるのが好きなんだよね」
え? そ、そうなの??
「……私も、よくわからないわ」
「今までずっと言うこと聞いてくれる相手しかいなかったからじゃない?」
「……そういえば、そうね。私の言うことを聞かない相手はレギアスが初めてだわ」
「やっぱりね」
「レギアスも王子なんだから似たようなものでしょう?」
「俺には姉貴たちがいるからね……」
「ああ……」
レギアスのお姉様たち。どんな人たちなんだろう?
何人いるかすらまだ聞いていなかったわ。
私の両親を思い出すから家族の話はお互いに避けてきてしまっている。レギアスのお母様のこともそういえば知らない……
「レティシアは気の強さでは姉貴たちと変わらないのに、なんでこんなに可愛いんだろ」
そう言うとレギアスは私の顔中にキスを落とす。
私はそっとレギアスを押しのけると彼の肩に手をかけて体を伸ばし、唇を重ねた。
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