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「レギアス、そんなわけないでしょう? 悲しいこと言わないで? ね?」
振り返りキスをする。レギアスはご機嫌で私の唇を味わい、胸を揉みしだいてくる。
昨日サボったせいもあって今日中に読んでほしいって言われてる手紙や書類がたくさんあるのに……触れていると気持ちが良くて……
「はい! もう終わり!!」
いつまでも体を委ねていたい誘惑に駆られて私は無理やりレギアスを引き離した。
「レティシア、もっと……」
私の真似をしてるのかレギアスが可愛らしい感じで後ろから抱きついてすり寄ってくる。ちょっと憎たらしい。触れられているところがゾクゾクするからやめて……
「昨日やらなかった分の仕事が溜まっているの。わかってるでしょう? レギアスも一緒に読んで」
「俺もう読んだ」
「え? いつ??」
「俺ちらっと見たらそれで覚えられるもん」
「え、本当に??」
「本当」
「なにそれズルい……私にその能力よこしなさいよ……」
「ははは、たぶん俺は記憶を司る悪魔とかの生まれ変わりなのかもね」
「レギアスがそんな弱そうな悪魔のわけないじゃない」
「その手紙にはお悔やみと、布製品が上等にできたからまた買ってねってことと、来月婚約者と遊びに行くからダブルデートしようって書いてあるよ」
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