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「いざとなったらレギアスに要約してもらったら時間短縮できるかしら……」
「そのくらい秘書官がしてくれないの?」
「都合のいいように誘導される危険があるから……ウチの国にそんな人材はいないと思いたいけど」
「ああ、確かに……男から会いたいとか書かれてたら俺なら絶対に伝えないな」
「そんな人材が婚約者だったわ……せっかく仕事が楽になるかと思ったのに」
「じゃあ諦めてさっさと全部読んじゃえよ。早くさっきの続きしよ」
「はやく続きがしたかったら触らないでね……集中できないから……」
「それは無理」
レギアスがまた後ろから抱きしめて顔をすり寄せながら耳にキスしてくる。耳はダメだって言ってるのに……
「陛下、もう次の会談のお時間ですよ」
ハンナに言われて振り向くと私のメイク直し待ちの侍女達が苦笑いを浮かべながら控えていた。
そんな感じで仕事とレギアスの相手に追われて一日を終え、夜もクタクタなのにまたレギアスに寝かせない宣言をされて……ほとんど睡眠も取れず私はかなり疲れ切っていた。
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