夢遊

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「どういうことだ……」  驚いている間にサラディールはソファに座り、レティシアを膝枕して頭を撫でていた。  まだ赤い顔をしてる癖に落ち着き払った風を装っている。 「レギアス殿下、冷静になって殺気をしまってくれ。みんな怯えているよ。レティはたぶん疲れてて聖印の効果を最大にしたかったんだろうね。無意識みたいだけど」 「レティシアは……眠ってる、のか?」 「ああ、スヤスヤと可愛いね」  な、なに蕩けそうな顔して言ってやがるんだお前は!!  そしてまたしてもサラディールがレティシアの頭を撫でているので怒りで目の前が真っ赤になりそうになる。  クソッ、殺気抑えるのしんど過ぎる……でも抑えないとレティシアが起きてまた力を使わせてしまう。 「おい、軽々しく俺のレティシアを可愛いとか言うな。そして触るな!!」  俺はソファに向かいサラディールからレティシアを奪い取った。  レティシアを抱き上げると3人がけソファのサラディールの反対側に座り、レティシアの頭を膝に乗せて足をサラディールの方にやった。 「直接素肌に触れないと最大の効果は出ないんだけど……僕、レティの脚に手を触れてもいいのかな……」  コイツ、生唾を飲み込んでやがる……  サラディールは顔を赤くして息遣いも荒くなっていた。こんなヤツにレティシアを触らせたくない!
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