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「サラ!? ごめんなさい! え? いつから? 今、何時??」
「今は昼だよレティ。ランチの用意ができたから食べていってくれ」
「朝からずっとサラの手を足の下敷きにしてたぞ」
「そ、そんな何時間も……ご、ごめんなさい、本当にごめんなさい……」
私がソファに普通に座り直すと、サラのメイドが温かいスリッパを履かせてくれた。
「いいんだ、よほど疲れてたんだろう? 僕で役に立てるならいつでもどうぞ」
「あ、ありがとう。サラ」
「レティシア、早く食って部屋に帰るぞ」
レギアスに腰を引き寄せられる。微妙に殺気が漏れ出てる……振り向きたくない……
「い、いただきます……」
サラとレギアスに挟まれて気まずい沈黙のなか食べるランチはまたもや味がさっぱりわからなかった。
でも食べないとこの空気から抜け出せないと必死に食べた。
うちの凄腕料理長が私のためにすごく頑張って作ってくれているのに……なんだか申しわけない。
「よし、帰るぞ」
「あ、あの、ごちそうさま。サラ、本当にごめんなさい。今日はありがとう」
「次は疲れ切る前に早めに僕を呼ぶといいよ」
「わかったわ」
私のせいでずっと動けずにいたからか、サラが少し憔悴しているように見えた。
今度なにかお礼とお詫びをしなくては……
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